世界中にユーザーがいる動画共有サイトYouTube。
YouTubeはユーザーが無料で視聴でき、Googleアカウントがあれば簡単に視聴できるため、現在多くの企業が自社のPRや宣伝に活用しています。
しかし、企業がYouTube動画をマーケティングやPRに活用する場合、普通のアカウントではなく「ブランドアカウント」を利用しなければ、効率的なYouTubeチャンネルの運営が難しいでしょう。
この記事では、普通のアカウントとブランドアカウントの違いからブランドアカウントを使用するメリットとその作成方法を解説しています。
企業内でYouTubeを活用したPR・宣伝活動を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
YouTubeのブランドアカウントとは?
YouTubeのブランドアカウントとは、企業のPRや宣伝などに特化したアカウントのこと。
ブランドアカウントを使うことで、企業がYouTubeチャンネルを運営を効率的に行えます。
YouTubeのブランドアカウントができることは以下の4つです。
- アカウント名を企業名や商品名にいつでも変更できる
- ブランドマークを取得することでなりすましやブランドイメージの向上に繋がる
- 同じアカウントを複数人で管理できる
- ひとつのGoogleアカウントで最大100個のチャンネルを取得できる
ブランドアカウントは、企業名や商品名をアカウント名に設定できるYouTube上のアカウントです。
ブランドアカウントは企業のPRなどビジネス目的で使用でき、企業のYouTubeブランドアカウントと商品のYouTubeブランドアカウントを分けて運営できるため、ファン層に特化した動画を作成できるでしょう。
YouTubeのブランドアカウントと普通のアカウントの違いとは?
YouTubeでは、1個のGoogleアカウントにつき、複数のYouTubeのアカウントを持つことができます。
YouTubeのブランドアカウントと普通のアカウントの違いは主に3つ。以下が詳細です。
ブランドアカウント | 普通のアカウント | |
アカウント数 | 最大100個まで作成可能 | Googleアカウント1つに対して1個のみ |
チャンネル名 | 自由に設定、変更できる | Googleアカウントと同じ名前
変更できない |
管理方法 | 複数人で管理できる | Googleアカウントにログインできる人のみ |
個人でYouTubeの動画鑑賞を楽しむ分には普通のアカウントで十分ですが、企業などでYouTubeの動画を制作する場合、チームで制作することが多いため、ブランドアカウントの利用がおすすめです。
普通のアカウントを使っている場合、複数人が同じGoogleアカウントからYouTubeにログインできてても、データの保存がうまくいかなかったり、他の人が設定したことを変更してしまう恐れがあります。
一方ブランドアカウントは、複数のGoogleアカウントからログインできるため、作業が行いやすく、どのGoogleアカウントがどの作業を行ったかも把握できます。
企業アカウントや集客用のアカウントとして利用する場合は、普通のアカウントよりもブランドアカウントの方がメリットが大きいでしょう。
ブランドアカウントの作成には費用がかかる?
ブランドアカウントの作成は無料です。
YouTubeを活用した広告の実施などは費用がかかりますが、動画のアップロードなどは無料で行えます。
YouTubeのブランドアカウントの作り方|4ステップで解説
1.Googleアカウントを取得
YouTubeにログインする為にはGoogleアカウントが必要です。
Googleのアカウント作成ページからアカウントを作成します。
2.ブランドアカウントを作成
Googleのアカウントが作成できたら次は以下の7つのステップになります。
- ブラウザでYouTubeページを開く
- Googleアカウントのアイコンをクリック
- メニューの中から「設定」を選ぶ
- 設定ページの中から、「アカウント」ページを選ぶ
- 「チャンネルを追加または管理する」をクリック
- 「+チャンネルを作成」をクリック
- ブランドアカウント名を入力して作成をクリック
ブランドアカウントの場合は後からチャンネル名を変更できます。
2022年5月現在の時点では、アプリからのブランドアカウントの作成はできません。
YouTubeを開く際には、YouTubeアプリからログインするのではなく、PCやスマホのブラウザからYouTubeを開く必要があります。
3.チャンネル名/プロフィール/概要を設定
チャンネルが開設できたら、チャンネル名やプロフィールを設定しましょう。
設定したチャンネル名やプロフィール・概要に含まれる言葉や文章は、直接検索されたり、関連動画に載りやすくなります。
チャンネル名やプロフィール・概要を設定しないままチャンネルを運営していると、自社のチャンネルに入ってくるユーザーを逃すことになるため、必ず初期のうちに設定しておきましょう。
ブランドアカウント開設の時に入力した名前が、チャンネル名になります。
変更したい場合はYouTube studioのカスタマイズメニューで変更可能です。
概要に表示されるものは以下の通りです。
- チャンネル説明(1,000文字まで入力可能。概要欄だけではなく、検索結果に表示される)
- メールアドレス
- その他のSNSアカウントの情報、ホームページ情報
- 居住国
動画を視聴したユーザーが簡単にホームページ情報などにアクセスできるよう、忘れずに記載しておきましょう。
プロフィール写真の形式は決まっており、YouTubeのコミュニティガイドラインを遵守し、以下の条件を満たしている必要があります。
プロフィール写真を設定する際は以下の画像種別とサイズを選択しましょう。
- ファイル形式:JPG,GIF,BMP,PNG(アニメーションのGIFは不可)
- 画像サイズ:最小サイズ98×98ピクセル、最大ファイルサイズ4MB
4.チャンネル認証を行う
チャンネル認証は、チャンネル登録者が10万人以上に達しているチャンネルが対象で、アカウントの横にチェックマークがついています。
認証済みチャンネルは、企業やクリエイターの公式チャンネルであることの証明です。なりすましとの区別、防止効果などのメリットがあります。
また、チャンネル登録者10万人を獲得するのは容易ではありません。動画制作の努力と、視聴者との信頼関係を築いてきた証です。
ブランドアカウントの作成後はチャンネル認証が1つの目標と掲げるチャンネル運営者もとても多いです。
チャンネルの認証の条件は以下の3つになります。
- チャンネル登録者が10万人に達していること
- 正真性:チャンネルがブランドや企業に属していることが証明できること
- 完全性:チャンネルが一般公開されていて、チャンネルバナー、説明、プロフィール写真があること、チャンネルに動画があり、活動中であること
稀に10万人未満でもYouTube以外で広く認知されているチャンネルであれば、先を見越して認証されることもあります。
YouTubeのブランドアカウントが作成できない時の注意点
YouTubeのブランドアカウントが作成できない時は以下の問題点が考えられます。
- モバイル端末や、アプリから作成しようとしている
- 古いアプリや古い端末を使用している
これらの問題点に当てはまる場合は、パソコンのウェブブラウザを使用したり、アプリのアップデートで解決できるでしょう。
YouTubeのヘルプセンターに問い合わせることもできます。
また、間違えてチャンネルを作成した場合、ブラウザで開いたYouTube Studioで削除できます。
YouTubeサイト、アプリからはチャンネル削除はできないので注意してください。
YouTubeでブラントアカウントを作るメリット4つ
ブランドアカウントを使用すると、普通のアカウントと異なり、動画投稿の際にはブランドアカウント名で公開になります。
ブランドアカウント名を売り出したい商品名にすることで、狙ったユーザー層に動画を届けることが可能になるでしょう。
その他のブランドアカウントを作るメリットを4つ紹介します。
1.アカウントの共同管理が可能
チャンネルがブランドアカウントにリンクされている場合は、複数ユーザーが各自のGoogleアカウントでチャンネルを管理できます。
ブランドアカウントと普通のアカウントの大きな違いのひとつであり、最大のメリットでしょう。
普通のアカウントを企業アカウントとして運営した場合、ひとつのアカウントからの作業のみが可能になります。
他の人が同じアカウントにログインするので、データの上書き更新でデータ自体が消えてしまうなどのリスクがあるでしょう。
ブランドアカウントの権限は以下の3種類です。
- オーナー:全ての操作が可能。最低1人。アカウントを削除したり、ユーザーの招待などもできる
- 管理者:運用に必要なほとんどの作業が可能
- コミュニケーション管理者:管理者と同じ操作が可能、YouTubeチャンネル自体の操作はできない
以上の3種類を仕事の振り分けに応じて権限を渡すことができます。
また、一度設定したものの変更も簡単に行えます。
YouTubeを企業アカウントとして運営する際には、チームプロジェクトとしての運用が多いでしょう。
権限の設定が柔軟に行えると、チーム内での仕事の分担やカバーが容易になり、作業をスムーズに行えます。
2.個人アカウントと使い分けれる
企業やブランドなどのイメージに合わせたチャンネルを作成できます。
ブランドアカウントを利用すれば個人アカウントの名前や写真はいっさい表示されないため、情報漏洩や間違った情報の発信を未然に防げるでしょう。
3.任意の名前が付けられる
個人アカウントの場合、Googleアカウント名がチャンネル名になり、変更ができません。
しかし、ブランドアカウントは、アカウント名(チャンネル名)を自由に設定でき、後から変更も可能です。
例えば、売り出したい商品名と、企業名のそれぞれをアカウント名にします。
商品名のアカウントでは、商品に特化した情報を発信できるため、信頼性も増しファン層を獲得できるでしょう。
また、商品を気に入ったファン層が、企業のアカウントもチェックすれば、企業ごとを好きになってもらえることもあります。
商品や企業、PRしたい内容ごとにブランドアカウントを分けて作成するなど、工夫の仕方はたくさんあり、マーケティングを意識した動画制作を行えます。
4.複数の企業アカウントを作れる
1つのGoogleアカウントで最大100個のチャンネルを管理できます。
商品説明のアカウントや、企業紹介のアカウントを分ける、国内向けと国外向けにアカウントを分けることができ、よりユーザー層を絞ったマーケティングが行えるでしょう。
YouTube企業アカウントの成功事例3選
YouTubeの企業アカウントの活用成功事例を3つ紹介します。
1. ハードオフ筑後店・ハードオフ久留米国分店
楽器・家電・家具などの中古店を扱うリサイクルショップです。
中古品の中にはジャンク品と呼ばれる一部が壊れている品物があります。
動画では、ジャンク品の楽器を使いこなしてさまざまな楽曲を演奏し大ヒットしています。
購入者は安価で比較的綺麗な状態の中古品を求める傾向があります。しかし、YouTube動画を観ることで、ジャンク品の良さや新たな魅力に気づくことができるでしょう。
中古品の価値の高さ、用途の幅広さをYouTubeを通して伝えるのが目的です。
持続可能な地球と社会への貢献・リユース商品ならではのワクワク体験を感じてもらうという企業理念と認知度の獲得に繋がっています。
2.武田塾
武田塾は「日本初、授業をしない塾」というコンセプトを元に、これまでの受験勉強の常識を覆す動画コンテンツを量産しています。
フランチャイズ展開をする塾事業の中でも奇抜なコンセプトを持ち、独自の受験メソッドや講師が直接動画に出演したり企画を考えることで、認知度獲得とイメージ向上を実現させています。
また、他の有名塾講師やインフルエンサーとのタイアップを活用し、効率的に視聴回数・登録者を増加させています。
インフルエンサーとのタイアップの方法や成功事例を詳しく知りたい方は以下の記事から確認ください。
【YouTuber必見!】 YouTuberタイアップ活用成功事例6選! タイアップによる効果や成功事例も紹介しています
3.楽待チャンネル
不動産関係の会社ファーストロジック運営する、投資や資産運用について分かりやすく情報発信しているチャンネルです。
注目すべき点は、不動産投資に関する有益な情報を質の高い動画で発信しているポイントです。
特別かつ斬新な仕掛けは特にないものの、これから不動産投資や不動産の所有を考えている方の悩みを解決できるコンテンツが網羅されています。
YouTube運営にはテクニックはありますが、ユーザーの悩みを解決するコンテンツを網羅していることは必須です。
ブランドアカウントの目的を再確認
ブランドアカウントを作成する際は、アカウント作成目的をもう一度確認するのが大切です。
作成目的と目標を明確にすると、YouTubeチャンネル運用の方向性が定まります。
YouTubeのチャンネル登録を活用できれば、安定したファンを獲得できるでしょう。
また、登録がされれば継続的にユーザーに自社の情報を配信できるだけではなく、新商品紹介動画で購入を検討してもらえたり、他のSNSへの拡散も期待できます。
他のSNSへの拡散では、YouTubeユーザー以外にも商品を知ってもらえるきっかけになります。
ブランドアカウントの目的をしっかりと決めて運用していけば、新規顧客獲得に繋がるでしょう。
YouTubeマーケティングを詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
【Youtubeを始めた企業必見!】 YouTubeマーケティングって何? 企業が行うべきYouTubeマーケティングの基本を徹底解説!
YouTubeのブランドアカウントまとめ
本記事では、YouTubeのブランドアカウントや、作成方法、メリットを説明しました。
YouTubeのブランドアカウントはGoogleアカウントを作成したらすぐにブラウザのYouTubeで作成できます。
YouTubeのブランドアカウントは1つのYouTubeアカウントを複数人で共有できたり、チャンネル名を自由に変更できたりとメリットがたくさんあります。
YouTubeのブランドアカウントを上手に運用すれば、コアなファンだけではなく、新規顧客も獲得できるでしょう。
もし、これから企業でYouTubeチャンネルの運営を考えている場合は、自社運営・他社運営問わずYouTubeチャンネルのプロデュース実績が多数の株式会社TUUUBEにご相談ください。
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